まずは、ご質問から
『本日はありがとうございました。先生の教育と子どもに対する愛が伝わってきました。まだまだ夏休みですが、子どもたちに会いたくなる2時間のお話でした。』
ありがたいことです。夏休み前半の研修でしたから、今頃は子どもたちと出会ってくださっているのかと思います。子どもたちと笑顔で出会えていると嬉しいです。
『一つ質問させてください。気を引くために集団と逆の行動・言動をとる子どもはどう向き合えばよいでしょうか?今回の話だと「愛の無視」なのかなと。先生の対応次第で、子どもの気になる行動が強化されるのでは?といつも考えてきます。ブログ等でお答えいただけると嬉しいです。』
大阪府のS市の研修内容には、ご質問にある通り「愛の無視」の話を入れました。
集団とは逆のこちらにとって望ましくない行動・言動をしている子どもたちの姿は、先生の気を引くための「見て見て行動」の場合があります。
例えば、すぐに周囲に「○ね」「○ね」と暴言を吐くので、悩んでおられる先生にも、たくさんお出会いします。
私たちの脳が健康であれば、そのような(ー)の発言や行動に対して、即座にキャッチすることができます。
大脳辺縁系の「扁桃体」は、常に命を守るための危機管理を担っていますから、危険なことや不適切なことには敏感に反応することができます。
心理学的には、「注目した行動は強化される」のですから、そのため、(ー)の発言や言動に強く反応すると、その行動は強化されてしまうことになります。
つまり、やめさせようと熱心に叱ったり、怒ったりすればするほど、逆にその行動は強化されるのです。
ですから、子どもたちの(ー)の言動が見えてしまう健康な脳には「ありがとう。健康で良かった」となだめながら、スルー(愛の無視)をするのです。
但し、絶対にスルー(愛の無視)で終わってはいけません。
きちんと協力してくれている大方の子どもたち(健康な脳にはこっちは脳は見えていません)へ、共感したり(「ありがとう。先生助かるわ。」)(+)の評価をしたり(「いいなぁ。もう教科書でてますね~」)する必要があります。
熱心であることは素晴らしいことですが、(-)行動をしている子どもたちが叱られている間中、ずっときちんと協力してくれている子どもたちは待たされ続けて、おまけに先生の説教を聞かされています。つまり、真面目にやっている子どもたちが踏んだり蹴ったりの状態です。(学級づくりにおいて、「正直者が馬鹿を見る」ようなことはできる限りしない方が良いのです。)
ですから、せっかくすごいがんばって「愛の無視」をしたのに、「何であいつだけいいんだ!」と言われたり、クラスに協力しようと踏ん張ってきた周りの子どもたちの気持ちが離れたりして、徐々にクラス全体が崩れだします。
読まれたらお分かりいただけるように、「笑育」における「愛の無視」のスキルは、「笑顔」でいるのと同じくらい脳の危機管理の仕組みから考えると、難しいのです。
すぐにできませんが、脳の危機管理の仕組みに逆らって、実際にこのようなスキルを身に付けておられる先生も各学校に少なくとも一人か二人は居るはずです。
恐らくその先生方も、すぐにそうなったのではありません。
それなりの努力を、日々積み重ねてきた結果のはずです。
笑顔で 元気に 逞しく!
ステキな学校・学級をつくるため 自分の歩幅で、前進していきましょう!

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