過日、数人の男子が立ち歩いたり、廊下に出ていったりしてコントロールがきかなくなっている同学年の2つのクラスを訪問しました。
教室訪問後の話し合いの中で、中堅の担任の先生(女性)は、「私と一対一だと落ち着いて話はできるのですが…クラスに入ると…」おっしゃいました。
そのことの意味を今回は考えてみたいと思います。
子どもたちは自分がその集団の中で生きていくために、自分のキャラクターを作っていきます。
一つの集団(例えばクラス)の中で、自分のキャラクターが確立されると、そのキャラクターを演じることでその集団の中で安全で安心して居られるための社会的欲求が満たされることになります。
そして、一度そのキャラクターとしての集団の中のあり方が確立されると、そこから外れた言動をすることは、周りから何か言われるのではないかとの恐怖や不安のために、できなくなるのです。
つまり、その集団(クラス)の中で、一度担任に逆らう言動をするようなキャラクターを身につけてしまった以上、クラスの皆の前で元々の自分らしい穏やかな態度で接することができなくなるのです。
担任としてこのような理解ができれば、今の現状に対して
「そうか、今ここでは無理だよね。一対一でゆっくりと話ができれば良いか…」と考えて、少し落ち着くことができます。
クラスの今の現状は、年度当初からこれまでの相互のコミュニケーションの結果でしかありませんから、(如何に皆が安全で安心できるクラスを作っていくかについては、これまでの記事に書いてきていますし今後も書かせていただきますが、)この厳しい現状の中で担任としてできる大切なことがあります。
クラスの中では、その子どもらしさを発揮できない状況なのですから、どこかで先生と一対一で落ち着いて話をすればよいのです。
周囲の仲間の手前、放課後にその子どもを残して話をするのは難しいと思いますので、家庭訪問をして一対一で話す時間をできる限り多く持つことだと思います。
そうすることで、保護者にも安心してもらうことができます。
先生方にとっては、辛い日々だと思いますが、もの凄い貴重な学びをされている最中だとも言えます。
それでは、続きはまた!
笑顔で 元気に 逞しく!
みんなで一緒に、ステキなクラスをつくりましょう!
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