A先生の講演から②<理念とシステムの乖離>

色々な学校を廻っていると、例え少人数の学級であっても都会の学校と同じような時間割が教室に貼ってあって、残念に思うことがあります。

A君の出会った先生方のように、少人数を生かすことができれば、その子どもの興味や関心を中心にした学習が実践できるのです。(総合的な学習の主旨は、本来そこにあった筈ですが…40人という物理的な数の多さからはとても難しかったのだと思います。)

本当の自主性や主体性は、そのような子どもたち一人ひとりの興味や関心を生かした教育の中から育まれるのだろうと思います。

ヨーロッパのいくつかの国の子どもたちは、今日自分が何の勉強をするのかを自分で決めて登校します。なぜなら、課題は一人ひとり違うからです。それって考えてみれば、当たり前のことなのですが、日本の現状は違います。

実際に、日本のように1クラスの人数が多いと、子どもたちそれぞれが自主的・主体的にやり始めると収拾がつかなくなりますから、我々教師にとっては、協調性や協力性の高い子どもたちの方が助かるのです。

もっと強い言い方をすれば、子どもたちの協調性・協力性に依存して学級が成り立っていると言い換えてもいいかもしれません。

さて文科省は、30年ぶりに学級の定数を35人に引き下げるようですが、本気で「主体的・対話的で深い学び」を目指すのであれば、それでは不十分だとわかっていただけるでしょう。

今のところ残念ながら素晴らしい理念であるのに、システムと乖離しているのです。

しかしながら、定数以上に本気でやらなければならないのは、我々教師の発想の転換だと思います。

現在のシステムの中でも、可能な限り子どもたちの主体性や自主性を育まなければならないからです。

それでは、続きはまた!

笑顔で 元気に 逞しく!

みんなで一緒に、ステキなクラスをつくりましょう!

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