現在、学生の卒論と格闘しております。なかなかブログに手が回らず、間が空いておりますが、ユニバーサルデザイン教育の続きです。
米国ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイス氏によって提唱されたユニバーサルデザインの7原則を上げてみます。
1. 誰にでも公平(公平性)
2. 使う上での柔軟性(自由度)
3. 使い方が簡単で分かりやすい(単純性)
4. 必要な情報がすぐに理解できる(分かりやすさ)
5. うっかりミスや危険につながらないデザイン(安全性)
6. 身体への過度な負担は不必要(少ない身体的な努力)
7. 使いやすい十分な大きさと空間の確保(スペースの確保)
これらの7原則を大切にしていけば、自ずと子どもたちにとって「親切」になることはご理解いただけると思います。
実は上の原則について、敢えてユニバーサルデザイン教育と言われるまでもなく、平素から先生たちは実行していることも多いのです。
例えば、子どもたちに分かり易いように、板書の工夫をしたり、補助のプリントを用意したり、目で見てわかり易いことから「視覚支援」の実践が多く紹介されていますが、「情報入力」の特性から考えてそれもまた当然のことと言えます。
他にも、教科書やプリントの問題を子どもたち全員で一斉に声に出して読んだり、グループで読んだりすることも、視覚では情報が入りにくい子どもたちへ、何度も繰り返し読むことで耳から「聴覚情報」として学習内容を入り易くしている配慮とも言えます。
こうして学校現場で先生方が何気なく取り組んでいる事例を考えてみると、ユニバーサルデザイン教育がなされているとも考えられます。しかしながら、何となく他の先生がやっているので、特に意味もなくやっていますと言うのと、意図的にやっているのとでは、大きな違いがあります。
なぜなら、子どもたちの困っているところの理解から、意図的にユニバーサルデザイン教育として指導・支援ができるように心掛けていると、それが先生方に習慣化され、その先生自身の日々の実践がユニバーサルデザイン教育へと変わっていくからです。
こうなると、しめたものです。色々な困っている子どもたちと出会うと「親切」にする習慣がついていますから、その先生はますます成長を続けるしかありません。
それでは、また!
笑顔で 元気に 逞しく!
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