今回の的あてゲームでの本時の目標は、「投げ方のポイントを踏まえて、ボールを投げたり、友だちにアドバイスできたりする。」でした。
今回授業者が示した左の写真の投げ方のポイントについて、ドッジボールを使ったことと「子どもたちの体の発達」のことを重ねて考えてみると、とても良い学びになります。
この「ボールは頭の高さ」というポイントなのですが、1・2年生の子どもたちの手の大きさから考えると、ドッジボールの大きさではどうしても、写真の左から2番目の絵のように両手でボールを担ぐか、掌を上に向けてボールを落とさないようにする動きが入ってしまいます。(小学校の1・2年生ですから、ハンドボールでも掴むことは難しいでしょう。)
一度手近なモノを持ってやっていただけるとわかるのですが、ボールを落とさないように掌を上に向けると、肘から手首までの筋肉が連動して脇が締まり自然に肘は下がります。
ドッジボールを頭の高さから投げるためには、そこから頭まで担ぎ上げる動作が入りますから、無理をすると肘を壊す投げ方になります。
ですから、授業の中で練習タイムがあり、友達と二人でキャッチボールをする時間があったのですが、運動能力の高い子どもたちは、遠くまで投げようとした時、自然に横手から投げる動きになっていました。
野球の優れたピッチャーのように肘が十分に上がった投げ方をするためには、(これも手近なモノを持ってやっていただけるとわかりますが…)握れる大きさのボールを持って投げる方向とボールが逆向きになるように使う(右利きであれば、右後ろの方向へボールが向く)と自然に肘は上がってきます。
只、当日のゲームは「的くずし」なので、いくら強いボールを投げても、当たらなければ段ボールの的はくずれないので、授業者が子どもたちに提示した目標とゲームに多少のズレが生じていました。
もし、強いボールを投げさせるのであれば、空っぽの段ボールを積み上げるのではなく、段ボールの中に重りになるものを仕込んで、只当たっただけでは崩れないものにする方が良いでしょう。
ドッジボールの教材が、小学校の低学年でなぜ「転がしドッジボール」から入るのかは、このような体の発達からみると、とても合理的であるといえます。
それでは、続きはまた!
笑顔で 元気に 逞しく!
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