某市で児童館長、学童コーナー長の皆さん120名ほどの研修で講演依頼があり、出向きました。
講演前の行政の担当の方々との打ち合わせの中で、学校の教室(学級)ではきちんとしているのに、児童館や学童保育に行くと暴れたり不適切な行動をとってしまって、困っている子どもたちのことを伺いました。
「児童館や学童コーナーの指導力不足が原因ではないか」と言われることもあり、苦慮していますとのことでした。
「確かにそういう流れになり易いだろうな」と思いました。
もしかすると、家でも厳しくビシビシやられ、教室でも同じようにガチガチにやられて、なんとかがんばってきた子どもたちは、甘えられる一息つける場を児童館や学童コーナーでようやく見つけたのかもしれないのです。
ですから、「家庭や教室ではちゃんとしているのに、児童館や学童コーナーではできない」のではなく、「家庭や教室でちゃんとされられすぎているので、児童館や学童コーナーではできない」の方が適切な解釈なのかもしれません。
特に「愛着」に課題を持つ子どもたちは、人との関わりを求めていますから、小学校の教室ほど抑制されないのであれば、児童館や学童コーナーはその欲求がマイナス行動という形で表出し易い場であると考えられます。
そうであれば、児童館や学童コーナーの支援員さんは、『小学校の担任の先生以上に高度な指導力が必要』とも言えるのです。
しかしながら、現実はとても安い時給で、奇特なお母さんたちが一生懸命に困っている子どもたちと関わってくださっているのが現状だろうと思うのです。
今回の研修も館長やコーナー長の皆さんが対象でしたから、支援員さんたちには子ども理解や、自己理解などについて学ぶ機会も、ほとんど設けられていないのではないかと危惧しています。
「子どもはそこに一人」ですから、学校と児童館や学童コーナーが連携、協力してその子に関わる方が子どもにとって良いことは誰でも理解できると思います。
「教室ではちゃんとしているから、児童館や学童コーナーは関係ないからそちらでどうぞ!」というわけにはいかないのです。
とすればまさに、かつて小・中学校長や幼稚園長であった目の前で講演を聴いてくださっていた館長やコーナー長の皆さんに、学校と児童館や学童コーナーをつなぐハブの役割を期待することになりますので、講演の中でお願いをしました。
それでは、続きはまた!
笑顔で 元気に 逞しく!
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