合理的配慮のために~「不合理」を乗り越える④~

合理的配慮に基づいた実践をがんばって進めていると、今度は大人から言われがちなセリフがあります。

先生、子どもを甘やかしてるのと違うんですか?」です。

上のセリフを仰る先生方は、「授業中に立ち歩くのだから、そこは甘やかさず厳しく叱って何とか座らせればよいのではないのか!?」という考え方でおられます。

善いものは善い、悪いものは悪い」という是々非々の考え方は、勧善懲悪のようでスカッとしますし、それを間違っているとは思わないのですが、まさに時と場合によって無理なものは無理ということもあるのです。

例えばもし、その授業中に立ち歩く子どもに「発達障害」があればどうでしょう?

言わば、遺伝子レベルで困っている子どもに、躾で何とかしようというのは、それこそ不合理であり無茶な話です。

もし、ちゃんと座っている状況ができていても、先生が怖くて座っている間は何とかできているように見えているだけで、自分でコントロールしているわけではないので、成長しているとはいえません。

また、このセリフを管理職や先輩の先生から言われたりすると、大抵の先生方は動揺すると思います。

しかしこれも、現状では管理職の先生方がすべてインクルーシブな視点を身につけているとは考えられませんから、我々大人の世界でもまだまだインクルーシブ教育が浸透していく過程にある証とも考えられます。

確かにまだまだなのですが、着実に浸透している筈ですから、決してあきらめることなく一歩ずつ進めていきましょう!

次回は、もう少し具体的な子どもたちとの関り方についてお話したいと思います。

それでは、続きはまた!

笑顔で 元気に 逞しく!

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