戦後の日本の教育において、子どもたちの「主体性」を大切にして学びを進めようという試みは粗く言って2度あったと思います。
一つは、1989年(平成元年)改訂新指導要領での「生活科」導入の時です。
教科(学問)として学習は、低学年の子どもたちには馴染まないので、理科や社会ではなく経験学習に重きを置いた「生活科」が導入されました。
「やった~ええやん。好きなことできるやん💛」しめしめと思っていましたが、当時を思い起こすと、「教科書も無いのに、どうやって教えるのよ~」とパニックになっていたベテランの先生方の姿が思い出されます。
もう一つは、2002年(平成14年)施行の指導要領での「総合的な学習の時間」の導入です。
こちらも、教科横断的、総合的な学習や探求学習を通して、主体的、創造的、協同的に子どもたちが学習に取り組む力を育てようという目的で創設、実施されたものでした。
その後、PISAなどの学力テストの結果指摘された「学力低下」対策として、理科や算数(数学)などの時間数を増やしたために、当初の110単位時間から70時間に削減されて今回の新指導要領に至っています。
確かに子どもたちの主体性を育むために、教科書もなくテーマも自由という「時間」での指導には、準備やコーディネートのために多くの手間が必要ですし、やり遂げるための高い情熱も必要となるでしょう。本当に簡単な話ではないと思います。
さらに「教科書を教える知識の伝達こそが授業である」という、固定的な授業のイメージを払拭できなければ、一人ひとりの子どもたちの学んでみたいという主体的な課題に応えることは難しいでしょう。
一つの壁となっていた1クラスの児童・生徒数も、現状ではまだまだ不十分ですが僅かながら改善に向かっています。
GIGAスクール構想による、教育DXとして一人ひとりの学びに応じた個別最適化の貴重なツールとしての、PCやタブレット端末の導入も進んでいます。
3度目の正直として、今度こそ子どもたちに学びの主体を戻してあげませんか?!
笑顔で 元気に 逞しく!
ステキな学校・学級をつくるため 自分の歩幅で、前進していきましょう!
コメント