7月12日の朝刊に、「教員免許更新制廃止」の記事が出ました。
結論から言うと、これは面白いことになるかもしれないと思っています。
理由は、概ね「何で自腹を切って、こんなことせんとアカンのや!と思っている大勢の大人の面倒を丸1日見るのがしんどいから」ではありません。(勿論、冗談ですよ。)
教員免許更新は受講しなければ教員免許が失効してしまう典型的な悉皆(しっかい)研修であって、いくら先生方が立派な人たちでも、モチベーションのある人は奇特で稀な人ですから、大人も子どもも一緒で、いやいややらされている間は何事も身につくものではありません。
少なくとも、「何かおもしろい!」「これは役に立つぞ!」などと感じていただかないと、何時間もの講習が免許更新のためだけの苦行の時間になってしまいます。
先輩のT先生が研究室に来られてこの話題になった時、「一体何人の講師が今の教育現場に役に立つ話ができると思う?そんなん極々少数やで!」と仰いました。
新聞の記事にもアンケート調査では、負担が大きいことと、あまり役立たないと感じているという声が多いとありました。
只、大学の先生方がそれぞれ高度な専門性を持っておられるとしても、実際に幼稚園や小学校、中学校の現場で勤務したことが無いのに、教育現場の現状を踏まえた話をすることは難しいでしょうし、それを望むのも何か違っている気がします。
おそらく、野球をしたことが無いのに、そのバッティング技術や試合の流れを解説していることになってしまっているのかもしれません。
先ほどのT先生は、続けてこうも言われました。
「アンタ!今よりもっと忙しくなるで!子どもたちのためにも、教員の資質向上は今後も避けて通れんし、そのための研修なんかは各自治体に任されるようになると思うからな。」
つまり、悉皆研修であれば、例え10年に一度であっても、(その内容は別にして)確実に何らかの情報を提供できることもあって、ある程度の質保証に寄与できると思います。
しかし、そうではなく自由度が増したのであれば、各自治体の責任が重くなり、同時に先生方が自ら主体的に学ぶ姿勢が今後ますます重要になることが予想されます。
只、こうなると教員間の力量の差は広がるかもしれませんが、本当の意味で自ら日々学ぶ人の価値、コツコツと努力を続けられる人の価値はますます高まります。
自由度がアップしたということは、自己責任で主体性が発揮できるのですから、これはやっぱり面白いことになりそうです。
楽しく学んでいきましょう!
それでは、また!
笑顔で 元気に 逞しく!
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