教室を巡回していると「多動」や「衝動性」できっと困っているんだろうなと思われる、子どもたちの掲示物に出会います。
低学年であれば、学校によって数の違いはありますが、大体1クラスに2~3人は在席しています。
「この子は椅子に座れていますか?」と担任の先生に質問すると…
低学年では、「そうです。よく立ち歩きます。」「何とか座ってますが、落ち着きが無くいつもゴソゴソしています。」と返答されます。
中学年くらいからは、「立ち歩きませんが…授業中ずっと喋ってます。」という返答が多くなります。
子どもたちの「多動」や「衝動」の場所は、原則少しずつ移っていきます。
幼いころは「体」が多動で動き回りますが、小学校の低学年を過ぎた辺りから、「口」が多動になって喋り続けているという状態がよく見られます。
中学校の巡回指導でも、先生が授業を進めているのに、一人で何やらぶつぶつと或いは授業の邪魔になるような大きな声で喋り続けている生徒に出会います。
かつて、某中学校の1年生の教室で、やはりずっと喋っている男子生徒が居り、私が近づいていくと「おっちゃんだれ?」と下から眺めて言うので、「おっちゃんは、大学から来た先生やねんけどな。ところで君、ずっと喋ってるで!」と言ったら、びっくりしたように「ウソやん!」と言い返されたことがあります。
このように、困っている子どもたちは、自分の困っているところを気づいていないこともありますし、なぜずっと喋り続けているのかを説明することはできません。
この時、社会の授業をされていた先生の素晴らしさは、喋り続けている生徒を度々注意することなくスルーし続けてくれていたことです。
うるさいのを黙らせようとすると、とめどなく叱り続けることになります。
うるさいのを我慢しようとすると、どこかで爆発します。
そうではなく、そういう子どもの特性を的確に把握して、「敢えて無視している(愛の無視)」のです。
発達や認知の側面で子どもたちを理解すると指導力は自ずとアップしていきます。
それでは、また!
笑顔で 元気に 逞しく!
みんなで一緒に、ステキなクラスをつくりましょう!
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