「阪神・淡路の震災」を経験していることもあって、2年程前から本学教育学部での「防災教育」の担当をさせていただき、その内5コマほどの講義をしています。
教育学部での「防災教育」の大筋は「大きな災害から如何に子どもたちと自分の命を守るのか」にあります。そちらの本筋は他の先生のお任せして、私の場合は「いじめ」や「体罰」等の「人災」に関する「防災」を内容としています。
文部科学省が毎年出している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」の平成30年度版によると、
小・中・高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は543,933 件(前年度414,378件)と前年度より129,555 件増加しており,児童生徒1,000 人当たりの認知件数は40.9 件(前年度30.9 件)さらに前年度調査における児童生徒1,000 人当たりの認知件数の都道府県の差が,最大で12.9倍となっていたところ,今回の調査結果では10.4 倍となっている。いじめ防止対策推進法第28 条第1 項に規定する重大事態の発生件数は602 件(前年度474 件)である。(一部抜粋)
となっています。平成25年にいじめ防止対策推進法が施行され、いじめが明らかに犯罪であると規定されたにもかかわらず、各都道府県の認知件数の差は縮まったものの、命にかかわる重大事態も減っている様子がありません。
「いじめの芽はどこにでもあるし、いつそれが大きく成長してしまうとも限らない」学生たちが卒業して、幼・保・こ・小・中学校等の現場に出た時、必ずどこかで向き合わなければならない現実です。
私は、学級における「いじめ」と本当に戦えるのは、担任だけだと思っています。
いじめを無くそうと、一生懸命に取り組んでも(やればやるほど!?)気づけば深みにはまっている可能性もあります。ですから、「いじめ」が起こる人の脳の仕組みや、「いじめ」を生みやすい教師の仕事の特性などを学んでいくことが大事です。
そうすれば、いじめを「0」にする戦いではなく、「いじめ」の芽が育たない、育ちにくくする戦いはできるものです。
それでは、また!
笑顔で 元気に 逞しく!
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