脳が「健康」だと、組織は「健全」な方向へは進まない!

某市の研修の後、若い女性の先生から、ご質問がありました。

「新卒で、3年生を担任しています。

 女の子たちのグループがいくつかあって、グループ同士の仲が良くなくて…

 どのように対処したら良いか教えてください。」

ということでした。

実際には、子どもたちを直接見てみたいところですが、

一般的な関わり方の基本についてお話をしました。

このご相談では、ちょっとおませな女の子たちのなのか、

3年生の段階でもうグループを作って

お互いにけん制し合っているのかもしれません。

そのこと自体は、人の発達として自然なことで何ら問題は無いのですが

子どもたちの脳が健康で、危機管理の仕組みがきちんと機能していると

相手の悪い所や気になる点しか見えないものなのです。

脳が健康で、危機管理の仕組みが機能すればするほど、

マイナス面に目が行きますから、

何も手だてをしないでのほほんとしていると

クラスの健全度は日々失われていくということになります。

それを知ったことで、口頭で「友達の良い所を見るようにしましょう!」と

担任がいくら呼びかけても、

それは脳本来の危機管理の仕組みからは外れていますから、

言ったからってすぐにできるようなことではないのです。

だからこそ、子どもたちも先生も

良い所を見ていけるように「仕組み化」することが肝要です。

一例として、「日直さんの良い所を毎日みんなで書いていく」という方法があります。

この方法の良さは、順番に日直さんについて書いていくので、漏れが無いことです。

子どもたちに、朝の会やお昼休みなど一日のどこかのタイミングで付箋を配布して

その日の日直さんの良い所だけをみんなで(もちろん担任の先生も)書いていきます。

書かれた付箋を終わりの会で先生が回収して、

全員分をコピーしファイリングしていきます。

(懇談会やあゆみの所見等に使います。)

集めた付箋は、翌日の朝の会の時に前日の日直さんに渡して

各自でファイリングするようにしますが、

その時、日直さんの良い所を書いている人を、クラス全体の中で

「〇〇さんは、お友達のこんな素敵な所を見つけてくれていますよ。」などと、

しっかり共感的な評価をしていきます。

このような「仕組み」を作るによって、

友達の良い所にも目を向けるように

手強い危機管理の脳をトレーニングしていくのです。

それでは、また!

笑顔で 元気に 逞しく!

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