(3)プラスの言葉かけのコツ
困っている子どもたちは、原則「生産的能力」(時間を守る、椅子に一定時間座っている、友だちと一緒に行動する等々)が低いものです。
そのため、どうしても注意したり叱ったりしなければならない場面が多くなりがちです。
教師にとって不適切な場面に出くわした時、どのように言葉をかければ良いのでしょうか。
「何やってるんだ!」といきなり叱ったり怒ったりするのは、もっての外です。
困っている子どもたちは普通ではない困った言動をしているのだから、最初に教師が発するべき言葉は「大丈夫?(優しく)」です。
時折、訪問した学校の校長先生から、
「初期対応を間違えまして…」と相談を受けることがあります。
「どういうことですか?」と聞き返すと、大抵は
「家庭訪問に行くべきところを電話で済ませてしまって…」などと返答されます。
「校長先生、そうではなくてこの事案があった時に、最初に出会った先生はこの子どもにどのような言葉をかけましたか?」と質問すると、
「えっ、詳しくは分からないですねぇ。多分〇〇先生が…」となることも多いです。
実は、生徒指導上の「初期対応」とはまさにこのことです。
最初のファーストコンタクトで、教師が不適切な言動をしてしまっている子どもに「大丈夫?」と声を掛けることができた瞬間、「解決行きの上り電車」に乗ることができます。
「何やってるんだ!」と理由も聞かずに怒りの感情を乗せた言葉を子どもに浴びせた瞬間、「ごちゃごちゃ行きの下り電車」に乗ってしまったことなるのです。
下り電車に乗ったら大変な手間がかかります。手頃な駅をどうにかして見つけて、一旦電車から降りて、上り電車に乗り換えなければならないからです。
上記以外にもポイントはありますが、少しずつでも教師が「言葉の力」を高めることで、子どもたちとのコミュニケーション不足を補い、より良い学級づくりを目指していけるのではないかと思います。
それでは、また!
笑顔で 元気に 逞しく!
みんなで一緒に、ステキなクラスをつくりましょう!
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