学び方を学ぶ…

教室巡回させていただいていると、そのクラスでの『学び方』がルールとしてしっかりと身についているなぁと思える時があります。

発表の仕方にしても、ノートの取り方にしても、板書の仕方にしても、どのようなやり方で進めていくのかがはっきりしないと、困っている子どもたちにとって「何をしていいのか分からない」ことが一番困りますから、皆が共通のルールとして身についているってことは、とても大切なことになります。

今回の2年生のクラスでは、発言している子どもの方を全員でおへそを向けて聞くというルールと、発言の後に拍手をするということが、ルール化されているようでした。

「子どもたちが学び方を身につけるために、どのように指導しましたか?」と先生に質問してみました。

「丁寧に褒めて褒めて、だんだんできるようになってきました。拍手は自然に子どもたちの方から出てきました。」と担任の先生は仰いました。

なるほど、怒られて叱られて身につけるのとは大違いですから、子どもたちに無理やりやらされている感じはなかったので、納得できました。

私は、子どもたち皆が発言者におへそを向けることに力を入れて指導をしたことはありませんが「おへそや鼻を向けると、傾聴している感じがして話をしている人を大切にしていますよと感じてもらえる良さがあるね。」と子どもたちに説明をすることはありました。

なぜ、皆がおへそを向けるように指示しないかと言うと、発言者が変わる度に子どもたちが体全体の向きを変えるのでガサガサして落ち着かない印象がするのと、何となくあざとい感じがするからです。

別にそこまで皆がやらなくても、自然でいいのかなというところです。

そんな中、今回一つの発見がありました。結構、発言者が変わる度に、皆が右へ左へ後ろへと体を動かすので、多動の子どもはあれだけ動けたら助かるなぁということです。

但し、マイワールドに入っている子どもたち数名は、おへそは向けていますが全く話は聴いていません。

勿論、教師としてはそんなことは当たり前で、「ちゃんと聞きなさい!」と叱っても注意欠陥などで困っている子どもたちにとっては、意味がありません。

本当に皆が聴いていたのは、おへそを発言者に向けていた時ではなく、挿絵の話題になってガマくんとカエルくんの足のつま先が上を向いているのか、前を向いているのかに注目していた時でした。

それでもその上で学んでほしいことであれば、丁寧に指導すれば良いだけなのです。

拍手の方も、1回1回誰かが発言ごとにするようにと、子どもたちに求めたことはありません。

特に「討論」などの授業においては拍子抜けしますし、それは違うだろう拍手すべきではないよ~という意見だってある筈だからです。

おそらく、「一人ひとりの子どもを大切にしよう。そのために友達の意見をちゃんと聴こう!」ということがねらいなのだろうと思います。

形から入って、少しずつでも本質に近づけたら良いですよね。

それでは、また!

笑顔で 元気に 逞しく!

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