ユニバーサルデザイン教育の現状から②

ユニバーサルデザイン教育というと、英語でかっこ良く感じてこれまで以上の質の高い教育をするんだというイメージがあるように思いますが、実際には決して特別なものではなく、子どもたちの特性理解に基づいて、より適切な指導・支援をしていくことだと考えています。

つまり、「みんな違ってみんないい」というインクルーシブの視点に立って、子どもたち皆に「親切」にしていくことが、ユニバーサルデザイン教育だと思うのです。

その子どもたちへの「親切」の第一歩が、人の表情から相手の心情を0.5秒以内に読み取れる脳の特性を生かした先生や保護者の「笑顔」であり、私が「笑育」ですよ~♪「作り笑顔と空元気」からですよ~♪と推奨していることと重なるのです。

またそのためには、地道な子どもたちの特性を理解する努力が必要ですし、その理解の上にコツコツと具体的な取り組み(実践)を積み上げていく必要があります。

つまり、困っている子どもたちはそれぞれ臨床的(個別的)であって、一般的な大数(概ね定型発達の子どもたちの集団のこと)ではないという特徴がありますから、集団作りに取り組まなければならない学級担任にとっては、一括りにできないという矛盾が生まれます。

そういう意味からも、ユニバーサルデザイン教育なのです。なぜなら、一つの集団の中で「困っている子どもたちにとって親切でやさしいことは、他の定型発達の子どもたちにとってもやさしい」からです。

しかしながら、多動であったり衝動性が高かったりして困っている子どもたちを、一つの集団の中で指導・支援していく力量はすぐには身につくものではありません。

日々の子どもたちとの関りの中で、ついつい不都合な子どもたちの言動が目に入る、耳に聞こえてくるという脳の危機管理の仕組みとも戦わなければなりませんので、もの凄くレベルの高い指導力が求められることになります。

この脳の仕組みに逆らわなければならない難しさが、ユニバーサルデザイン教育を実践することの難易度を引き上げているのだろうと思います。

それでは、続きはまた!

笑顔で 元気に 逞しく!

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