この時期のトラブル増加への取組み方…

中学校のY先生からご相談のメールをいただきましたので、急遽原稿を差し替えました。Y先生のメールは、教育の本質をついておられていつも学びになります。以下、ご相談のメールです。

中学校では、学年末テストが終わりました。いよいよ、進級というこの時期にトラブルが増加して、私自身ピリピリしてしまっています。今日も、朝の会から、注意して、帰りの会でも怒ってばかりでした。笑育をできず‼️この時期に大切にした方がいいことはどのようなことですか?ご多用だと思いますが、先生の考えを教えてください?

さて、いかがでしょうか?

まさに年度末のこの時期、生徒のトラブルが増加し、我々教師がピリピリしてしまう要因はどこから来るのでしょうか?

結論から言うと、私は子どもたち(生徒)の「聴覚」の課題から来ていると思っています。

人の聴覚が担っている「音」と、「時間」の感覚は密接に結びついています。

例えば、こうして書いている文字はそこに残っている(ある意味視覚的)のですが、これが私のおしゃべり(音)であれば、すぐに過去の彼方に消えてしまいます。つまり、「過去」という時間の感覚も「未来」と言う時間の感覚も、聴覚の発達との結びつきがとても大切なのです。

さてこのことから、定型発達の子どもたちであっても不安の大きい時期であるのに、聴覚に課題のある子どもたちが、不安定になるのは、ある意味当たり前なのです。

なぜなら、4月からの進級や進学という「未来」を見通しイメージすることが苦手なので、より大きな心配や不安が生まれるからです。

そこに持ってきて、指導のつもりで「〇年生なったらなぁ、いよいよ□□だぞ!」とか、「〇学生になったら、もっと勉強が大変になるぞ!」とか、周りの大人が無責任な脅かしの言葉を浴びせると、益々不安が増幅されるという悪循環が生まれます。(どなたかが、やってないかなぁ…)

ここまでくると、ある程度答えは見えてきましたね。

上記のような理解の上に立って、悪循環を生む不安を煽るような発言を控え、子どもたちが「安心」できる情報を視覚的な要素を入れながら、意図的に子どもたちに発信提供していくことが基本姿勢になります。

言葉一つにしても、マイナスの言葉やマイナス情報の毒は強烈ですから、学年・学校の先生方みんなで一緒に、本気で「笑顔」や「プラスの言葉かけ」などに取り組むことができれば、少しずつですが改善されるのではないでしょうか?!

今こそ、「笑育」の出番ですぞ!

明るく 楽しく 逞しく!

みんなで一緒に、ステキなクラスをつくりましょう!

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