前々回に、4歳児の教室について「特別な雰囲気」と書きました。そのことについてもう少し説明します。
実は4歳児のお部屋に入った時に、「何だろうこれは…」という違和感を感じたのです。
それで、巡回指導の後で、ちょこっと所長さんと主任の先生をつついてみたら出てきたのです。
口を揃えて仰ったのは、「大人の関係が難しくて…」でした。
一つの部屋に「力ずくで子どもたちをちゃんとさせることが正しい指導だ」と思っている大人が集まると何が起こるか?
子どもたちをちゃんとさせることが仕事の基準になっている大人は、子どもたちは一人ひとり只々素直に困っているだけなのに、それをちゃんと並ばせられないことはダメなことだと思い込んでいます。
それは、「力ずくで何とかできない奴はダメな奴だ…」という雰囲気でお互いを縛りますし、その空気はクラスの責任者でもある担任の先生にも向かうのです。
その集団のみんなと協調して行動できなければ、周りに迷惑を掛けますから、道徳的には間違っています。
しかし、子どもたちは遺伝子レベルで困ってるだけですから、一つひとつ自分でできるように成長してもらわなければ、教育で保育でも無いのです。
つまり、ものすごく「愛」と「手間ひま(時間や回数)」がかかるんですね。
さて、今回これまで書かせていただいたことを管理職のお二人にも説明をさせていただきました。
するとお二人が口を揃えて
「先生が言えば聞いてくれるかもしれませんが、私たちだとなかなか…」
と仰いました。
なるほど、「言葉の意味は言葉には無い」ので私たちでは…ということですかと思ったのですが…申し訳ないのだけれど
「それは、私の本来の仕事ではないです。」
とお伝えしました。
どういうことかと言うと、私の言葉として職員の皆さんに伝えていただくことはOK!なのですが、残念なことに私はこの保育所の職員ではないので、この組織の文化を創っていくチャンスは無いのです。
つまり、この組織の文化を醸成していくのは、組織の一員であるお二人を含む組織の構成員の皆さん全員の仕事なのです。
それでは、続きはまた!
笑顔で 元気に 逞しく!
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