もう一つ、1年生のクラスに支援員として入っている学生の相談です。
私の出向いている学校は、困っている子どもたち一人に付き添う形の支援が多いのですが、1年生のYくんは授業中にずっと何かつぶやいています。でもそれは関係ないおしゃべりをしているのではなく、算数とかだと、考えていることをぶつぶつ言っているだけだと思うのですが…それを「静かにしなさい!」と先生に注意されます。何だかかわいそうで…
正に、特別支援教育の知見を使って、認知面から子どもの理解を進めないと、知らず知らずのうちに理不尽な指導をしてしまうという典型だと思います。
抑制機能が上手く働かなくてつぶやきが出てしまっているのに、それを注意されてもね…その子どもにどうしろと言うの?ということです。
脳の機能の問題を「躾」で何とかしようなんて、時代錯誤もいいところです。
この先生も決して悪い先生ではないと思います。
子どもの特性の理解が十分ではないので、Yくんがずっとぶつぶつ言っていることが、他の子どもたちの学習の妨げになると思ったのだと思います。
さて、通常人は頭の中に思い浮かんでくることすべてを、言葉として発することはありません。
脳の抑制機能が正常に働いているので、内語をすべて発語することはないからです。
ところが、困っている子どもたちの中には、この抑制機能が上手く働いていない子どもたちがいるのです。
特に多動の子どもたちは、幼児の頃は体が多動ですが、小学校に上がるくらいになると「口」が多動になります。
教室巡回指導をしていると、「口」だけではなく、椅子に座れるようになったけど「足をゆすっている」「手遊びをしている」「体が揺れている」など、体のどこがが動き続けている子どもたちは結構たくさん教室にいます。
健気にがんばっているので、涙が出そうになるくらいです。
私はこの学生の相談を聞いて、うれしくなりました。
この学生が子ども理解の上に、子どもに寄り添って本当の意味での指導のできる教師になってくれる姿が目に浮かぶからです。
日本の教育はますます良くなります!
それではまた!
笑顔で 元気に 逞しく!
みんなで一緒に ステキなクラスをつくりましょう!
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