さて、今回の1年生のクラスで、繰り下がりのある計算につまづくかもしれないと思われた3人の子どもたちは、どこに困っていたのでしょうか?
おそらくは、デジタルである「数字」とアナログである「量」の結びつきが十分に育っていないところにあると思いました。
例えば、「15-9」と板書してあったとしても、10進法の「桁」が認識されていないと、「15」は「じゅうご」ではなく「1(いち)」と「5(ご)」として見ているのかもしれないということです。
デジタルである数字と実際の「量」が、体験的にたくさん操作されていないと「桁」の概念が育まれません。
小学校以前の段階であれば、様々な遊びの中でどれだけモノの数を数えたり、特定の数のモノを集めたり探したりする経験をしてきたかが大切です。
それらの経験を通して、数という量を体感しつつ学んでいきます。
ブロックや数え棒では、落としたりつまみにくかったりして手先の不器用な子どもたちには、まどろっこしくて十分な体験にはならないでしょう。
そして、小学校であれば1学期の算数の時間などで、どれくらい具体的なモノを操作して、数字とその量を重ね合わせる活動をしてきたのかになります。
こういう時にも、子どもたちの経験不足とは案外手強いものだとわかります。
そんな時には、「百玉そろばん」という強い味方があります。
やり方の詳細はここでは書きませんが、まず
「そろばんなので、数え棒やおはじきなどのように、ぽろぽろと落とさない(指先の不器用な子どもたちは助かる)」
「傾けるだけでガッチャンと玉が揃う(準備OK!)」、
「指で玉を動かしながら(微細運動のトレーニング)具体物で百までの数の確認ができる」
等々、良いことづくめです。
昨年、滋賀県の某小学校では、少しご紹介しただけで、即校長先生の判断で子どもたちのために導入され、実践をされています。
四の五の言わず、良いものはやる!
有難いことに世の中にはまだまだ優れた実践家の先生がおられます。
笑顔で 元気に 逞しく!
みんなで一緒に ステキなクラスをつくりましょう!
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